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住宅ローンの返済は元金均等と元利均等のどっちが良い?

元金均等返済と元利均等返済の違い

住宅ローンを組む際に不動産広告を見ても、実際に銀行マンとローンの打ち合わせをしても、こちらが特に何も告げなければ自動的に返済方式は「元利均等」となっています。しかし、返済方式にはもうひとつ、「元金均等」が存在します。このことを全く知らないまま住宅ローンを契約する人も少なくないのではないでしょうか。

元金均等返済と元利均等返済、言葉は非常によく似ていますが、内容は大きく異なります。重要となる住宅ローンの返済負担も大きく変わりますので、元金均等と元利均等のそれぞれの基本や特徴について、しっかりと知っておきましょう。

元金均等返済とは?

まずは元金均等返済です。利用されることはこちらの方が圧倒的に少ないのですが、仕組みは比較的簡単なので、元金均等返済から見ておきます。

元金均等返済は読んで字のごとく、毎月の返済額のうち「元金」が占める部分が返済期間ずっと「均等」である返済の方法のことです。3,000万円を35年間、金利が1%で変動しなかったときの毎月の返済額を例に挙げます。

支払い回数 元金部分 利息部分 返済金額
12回目
(1年経過)
83,333円 24,236円 107,569円
24回目
(2年経過)
83,333円 23,402円 106,735円
36回目
(3年経過)
83,333円 22,569円 105,902円
120回目
(10年経過)
83,333円 16,736円 100,069円
240回目
(20年経過)
83,333円 8,402円 91,735円
360回目
(30年経過)
83,333円 69円 83,522円
総支払額
(完済時)
30,000,000円 4,512,340円 34,512,340円

毎月の支払額のうち、元金部分が83,333円で一定であることが、上の表を見ると分かります。この83,333円という数字は、元金の3,000万円を360回の返済回数で割ったものです。

利息部分は、その時点での元金残高に対して計算されますので、支払いを重ねるにつれて減っていきます。よって、返済額は当初こそ高めなものの、徐々に負担は減っていき、返済期間が過ぎるにつれて利息負担が減少し、最終返済時には元金残高がほとんどなくなるために利息負担も非常に小さくなります。

利息の計算については住宅ローンも、消費者金融のカードローンキャッシングも基本は変わりません。利用残高によって変わりますので、借り入れ金が減れば利息も減ります。

元利均等返済とは?

次に、元利均等返済について見ていきます。先ほどの元金均等返済の表と比較しながら見ていただけると、違いが分かりやすいでしょう。

支払い回数 元金部分 利息部分 返済金額
12回目
(1年経過)
72,150円 24,341円 96,491円
24回目
(2年経過)
72,874円 23,617円 96,491円
36回目
(3年経過)
73,606円 22,885円 96,491円
120回目
(10年経過)
78,941円 17,550円 96,491円
240回目
(20年経過)
87,240円 9,251円 96,491円
360回目
(30年経過)
96,559円 80円 96,491円
総支払額
(完済時)
30,000,000円 4,736,908円 34,736,908円

元利均等返済でまず注目していただきたいのは、最右列の返済額です。元金均等返済ではばらばらとなっていた返済額が、元利均等返済では96,491円で均等になっています。

元利均等返済の「元利」は、「元金と利息」の略なのです。元金と利息の合計、つまり月々の返済額が返済期間ずっと「均等」である返済の方法が元利均等返済となります。

返済額を決定する時点での残高に対して利息部分が決定することは先ほどと同じなので、その分だけ元金部分を返済当初は減らし、返済期間が増えるにつれて増やすことで、返済額を一定に保っています。

このため、金利が高くなればなるほど、返済期間が長くなればなるほど、当初の返済額に占める元金部分が少なくなり、なかなか元金が減らないという事態も生じます。

しかし、元利均等返済の最大の長所は、分かりやすいことです。毎月一定の金額を返済するので、まるで賃貸住宅の家賃を払うようにローンを返済することができます。不動産会社の広告でこの方式が多用されるのは、このあたりにも理由があるのでしょう。

変動金利による返済額の見直しなどが入らない限りは一定の返済金額で支払いを続けるので、返済の計画が立てやすいメリットがあります。

返済方式を決めるときのポイント
返済負担に注意して選ぶ

元金均等か元利均等かで迷った場合には、上の2つの表の最下段、総返済額に注目してください。下の元利均等返済の方が総支払額は多いことが分かります。しかし総返済額が少ないことを理由に、元金均等返済の方が有利だと断じては早計です。

というのも、元金均等返済の方が少ないのは、当初から比較的多く元金を返済しているからです。しかしその分、家計に占める住居費の割合が高くなり、ある程度の期間が経過するまではやりくりが苦しい年月が続きます。そもそも、頭金が足りない(≒お金に余裕がない)ためにローンを組むわけなので、生活に大きな支障をきたす可能性すらもあります。

それに、元利均等返済でも総返済額を減らす方法があります。それはまとまった金額の手持ち資金が貯まり次第、予定より早く返済する「繰り上げ返済」です。家計の様子を見ながらこまめに繰り上げ返済を行い、逐次元金を減らすことができれば、家計が破綻するリスクを最低限に抑えながら、元金均等返済と同等またはそれ以上に総返済額を抑えられます

ということは、2つの返済方式のどちらを選ぶかを決定するポイントは、繰り上げ返済が簡単に(手数料無料で)できるかどうかというところです。繰り上げ返済の条件が厳しくないなら、元利均等返済を選択しておけば返済も分かりやすく、負担も抑えやすくなります。

金融機関によっては繰り上げ返済時に手数料を必要とする商品もあるため、積極的な繰り上げ返済を考えている方は、借りる住宅ローンを考える際に手数料の面もよく見ておきましょう。

ご自身の条件をよく見極めて

元金均等返済と元利均等返済は、1字しか違わないので見落としてしまう場合もありますが、上の表のように全く違った返済方式です。

ほとんどの方は元利均等返済を選択することになるのですが、元金均等返済を選んだ方が有利だったということも無いわけではありません。特に金利が高くなるほどその差は大きくなるので、将来の金利が予測できない変動金利を選ぶ人ほど慎重になる必要があります。

住宅ローンは今後の数十年にも渡って付き合うことになる、非常に大きな選択を迫られる契約です。ご自身の条件をよく勘案したうえで、慎重に選択をすると良いでしょう。

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