年金を担保にする融資の「年金担保融資」とは
気軽にお金を借りることができる手段として、最近急速に広まっているのが消費者金融です。平日のみならず週末の土日でも借りられるため、利便性には優れています。
しかし、消費者金融も全ての人に気前よくお金を貸してくれるわけではありません。ブラックとされる信用情報に何らかの事故情報のある場合や、または未成年の人にはお金を貸してくれませんし、年金受給者の人にもなかなかお金を貸してくれません。
年金受給者の場合、他でお金を借りようにも収入が年金だけの人も多いので、なかなかお金を借りることが出来ません。一方で、年金受給者であっても急にお金が必要になることがあります。とはいえ、年金を担保にしてお金を借りることは原則認められていません。
それでは年金で生活をしている人は、急な出費でお金が必要になってもどこからも借りられないのか言えば、そうでもないのです。上で「原則」と付けたのには、中には合法的に年金を担保にしてお金を借りる手段があるためなのです。
年金担保融資はどこで受けられるのか
それが「年金担保融資」と呼ばれる制度です。年金を担保にしてお金を貸すのは、貸金業者にとっては非常に魅力的なことです。なぜなら、年金を担保にしていれば、返済が出来なくなった際には安定的に入ってくる年金から取れるため、貸している業者にしてみれば言葉は悪いですが、他の貸し付けと比べて「取りっぱぐれ」がありません。
消費者金融でもお金を貸し付ける際には審査をして、返済が出来るかどうかはもちろん確認をしますが、それ以上に確実な返済が約束されているようなものなのです。そのため、参入したい業者が後を絶たないことは、容易に想像できます。
もちろん、行政側もその辺りは織り込み済みですので、あらかじめ年金担保融資を可能とする貸し手側を限定しています。
認められている貸し手は2つあり、「独立行政法人福祉医療機構(WAM)」と「日本政策金融公庫」です。いずれも完全に民間の貸金業者ではないところです。
年金を担保にして貸し付けて良いのは、正真正銘この2ヶ所だけですので、他の業者で「年金を担保にしてお金を貸します」と言われても、明らかに違法行為となります。別ページで解説をしている偽装質屋も含めて、上記以外で年金を担保にして貸し付けを行おうとするところがあった場合には、絶対に手を出さないようにしましょう。
使い道は意外と幅広くある程度は自由
年金を担保にしてお金を借りるとなると、使い道に厳しい制限が設けられているのではないかと、気にする方もいらっしゃるでしょう。ところが、意外なことに使い道は幅広いものなのです。
独立行政法人福祉医療機構(WAM)の例を見てみますと、医療費や介護費用はもちろんのこと、住宅の新築やリフォーム、教育を受けることなどに利用できます。さらに、当然ながら毎月の生活費にも使うことが出来ますし、冠婚葬祭の費用にも使えます。
その他、意外なことに他所に借り入れがある方は、借金を一括整理したいときに、借り入れをまとめてしまうおまとめとしても、年金担保融資を使えるようになっています。
これだけ利用目的が幅広いと、もう何にでも使えるのではないかと感じてしまいますが、使えない利用目的としては、ギャンブルやその他遊興費が挙げられますので、遊び等で使おうとすると断られてしまいます。
■年金担保融資を利用出来る人と出来ない人
年金を担保にするとしても、利用目的は通常の消費者金融と大して変わらないことが分かりました。では、どんな人が利用できるのでしょうか。
対象者は、もちろん年金受給者です。年金の種類も特に問われることなく、厚生年金や国民年金、船員年金に労災の年金でも大丈夫です。ただし、生活保護を受けている人や、生活保護を受けなくなってから5年未満の人は、融資が難しいです。
年金担保融資ではいくらまで借りられるのか
お金を借りるのであれば、どうせならたくさん借りたいと思っている人も多いでしょう。しかし、年金担保融資には貸し出しの上限額にも制限があります。
貸し出し金額は10万円から1万円単位で、上限金額は250万円となっています。ただし、臨時の生活資金として融資を希望する場合には、その上限額は100万円となりますので、注意が必要です。
また、それ以外にも受給している年金の年間受給額という条件も加わります。ですので、例えば年間の年金受給額が200万円の人であれば、200万円までしか借りることは出来ず、制度上250万円まで認められていても、その金額を満額で借りることは出来ないのです。
返済は年金から天引きで安心手軽
返済に関しては、毎回の年金から天引きされる仕組みとなっていますが、ここでも年金受給者の生計維持に関する取り組みがされています。返済は年金が支給される偶数月だけであり、奇数月は徴収しないようになっています。また、毎回の返済の下限金額は1万円で、上限は1回の年金受給額の半額までと決められているのです。
以前は、1回の年金受給額全てを返済に充てることも可能でしたが、さすがにそれだと年金受給者の生活が維持できなくなるため、現在のように変更されました。もちろん、返済金額以外の年金は自由に使って構いませんので、余裕があれば年金の余ったお金で遊んでも問題ないわけです。
消費者金融と比べれば超低金利となる好条件の融資
お金を借りるのですから、当然ながら借りたお金以外にも利息を支払わなければなりません。消費者金融では借りる際に上限金利が設定される場合も多いですが、年金担保融資の場合には、年1.6%(平成25年現在)の消費者金融と比べれば超が付くほどの低金利です。
ちなみに、年金担保融資を使う際には通常は連帯保証人が必要となりますが、別途保証料を支払えば、連帯保証人を設定する必要はありませんので、あわせて検討しておくと良いでしょう。
年金担保融資を申請する場合には
年金担保融資を希望される場合には、他所での借り入れと同じように申し込み手続きをする必要があります。電話一本で貸してくれるわけではありませんので、所定の手続きを済ませる必要があります。
年金を振り込んでもらっている銀行や信用金庫での窓口に行けば、年金担保融資に関する書類をもらえます。本人確認書類や実印、年金に関する通知書、年金証書などを持って申し込みをして下さい。
返済が困難になっても怪しいところは利用しない
年金担保融資は便利で安全なものですので、返済が困難になった際にはまずは相談をするようにして下さい。毎回の返済金額を下げてもらえたり、返済期間の延長も可能となります。
年金のみで生計を立てている方は、金融機関からお金を借りるのは非常に難しいです。年金担保融資への返済で生活が苦しくなった場合には、怪しい業者からお金を借りてしまって、法外な利息を請求される闇金融の被害にあってしまう場合も多いです。
毎回の年金からの返済額の天引きが苦しい場合には、素直に相談をすることが解決への第一歩となるのです。
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