1990年代から2000年代初めにかけては、非常に多くの貸金業者が乱立していました。しかし、貸金業法の改正やグレーゾーン金利の廃止によって過払い金返還請求があったり、上限金利の引き下げや総量規制の導入などにより、消費者向けの無担保融資では利益を出しにくくなっていきました。
昔のように高金利で多くを貸せなくなってしまったため、多くの貸金業者が廃業への追い込まれました。廃業までいかなくとも統廃合をするなどして数こそ減りましたが、まだまだ貸金業者間の競争は続いています。
1990年代から2000年代初めにかけては、非常に多くの貸金業者が乱立していました。しかし、貸金業法の改正やグレーゾーン金利の廃止によって過払い金返還請求があったり、上限金利の引き下げや総量規制の導入などにより、消費者向けの無担保融資では利益を出しにくくなっていきました。
昔のように高金利で多くを貸せなくなってしまったため、多くの貸金業者が廃業への追い込まれました。廃業までいかなくとも統廃合をするなどして数こそ減りましたが、まだまだ貸金業者間の競争は続いています。
現在残っている貸金業者は、合従連衡の荒波を潜り抜けた「つわもの」か、悪徳金融のどちらかでしょう。悪徳金融は別として、つわもの同士が競争をする場合、なかなか他社と比べて差別化がしにくい状況となっています。
大手消費者金融では、自動契約機の導入も大手であれば日本全国に設置されていますし、適用金利に関しても上限金利での融資となればほぼ横並びの状況です。
差別化が難しい状況の中、大手消費者金融がこぞって導入をしているのが、無利息キャッシングです。銀行であれば、貸金業以外にも投資などで利益を上げることができます。しかし消費者金融の場合、利益のメインは利息であり、それ以外では手数料や保証業務などとなるでしょうか。
つまり、消費者金融等の貸金業者においては、お金を貸すことで得られる利息を「無利息」によって放棄することは、自らの収入源を断つに等しい行為です。
しかし、もちろん消費者金融とて、そのような利益を圧迫する行為を永続的に続けていくわけではありません。ある程度の期限を設けて、その期限が過ぎたら通常の金利設定にするのです。これが、各社がこぞって導入をしている「無利息キャッシングの正体」です。
アコムは、無利息に関しては後発の部類でした。期間限定で金利0円キャンペーンを行ったりした時期はありましたが、キャンペーン期間が過ぎれば金利0円とはならなかったのです。しかし、2014年10月、とうとうアコムも「30日間金利0円サービス」を通年行うサービス化」に踏み切りました。
アコムの30日間金利0円サービスは、初めてアコムを利用する方に対して、「新規契約日の翌日から30日間を無利息」とするサービスです。一見すると夢のようなサービスのように思えますが、よく読まないとサービスが適用されるかと思いきや対象外、などという憂き目にあってしまいかねません。
まず、「初めてアコムを利用する方」がポイントです。つまり、今現在アコムでお金を借りている人は、もちろん対象外となります。過去から現在までアコムでお金は借りていないが、契約はしていてアコムのカードは持っている方も対象外です。
さらに、かつてアコムを利用していたが、現在は解約していてカードも手元に無い方でも、残念ながら対象ではありません。文字通り「初めてアコムを利用する方」が対象となるのです。
新規契約のときだけが対象となりますので、アコムの30日間金利0円サービスを受けることが出来るのは1人1回だけ、となります。もちろん、アコム以外のプロミスなどで無利息サービスを受けていても、当然ですがアコムで金利0円サービスを受けることは可能です。
次に気をつけておきたいのが、アコムの無利息サービスは「新規契約の翌日から30日間を無利息」としています。他所での無利息サービスやキャンペーンでは、「お金を借りた翌日から30日間が無利息」としているところもあります。
しかし、アコムの場合にはそうではありません。いつに借りたとしても、申し込みをして契約をした日の翌日が、30日間金利0円サービスのスタートとなってしまいます。
例えば、契約をしてすぐにお金を借りたとすれば、30日間まるまる金利0円サービスを受けることが出来ます。しかし、新規契約の翌日から20日後に借り入れを行ったとした場合、金利0円サービスの対象となるのは、残りのたった10日間だけです。新規契約の翌日から40日後に借り入れをしたとすると、金利0円サービスを受けることすら出来ません。
金利0円の30日間のうちに全て返済すれば、完全に金利0円で利用することが出来ます。しかし、30日間で返済できない場合も少なくはありません。その場合、30日間が終了した時点の残高に対して、通常通りの金利が適用されて利息が発生します。
アコムの無利息キャッシングは、返済サイクルに関しても適用条件があります。
アコムの返済期日に関しては、「35日ごと」、「毎月指定した期日」、そして「毎月6日」のいずれかを利用者が選びます。ただ、口座振替で返済をする場合には、自動的に「毎月6日」の返済となる決まりになっています。
残りの「35日ごと」と「毎月指定した期日」ですが、アコムの30日間金利0円キャンペーンの適用を受けるためには、返済サイクルを35日ごとにしなければなりません。つまり、1回目の返済日は借り入れをした翌日から35日後、2回目以降は前回の返済日翌日から35日ごとなります。
例えば、1回目の返済を借り入れから15日後に行ったとすると、2回目の返済は16日目から35日後となり、1回目の返済から41日目が2回目の返済となります。
そして、アコムの金利0円サービスを受けるためには、「無担保カードローン」の新規契約でなければなりません。無担保カードローンと聞くと分かりにくいかもしれませんが、最もシンプルで一般的なタイプのカードローンです。特に指定や希望が無く、アコムにカードローンキャッシングを申し込めば、多くの人は無担保カードローン利用となります。
アコムでは、無担保カードローン以外にも商品がありますので、無担保カードローン以外の商品を選んでしまうと、無利息サービスの対象とはなりません。具体的には、クレジットカードであるACマスターカードや、個人事業主向けの「ビジネスサポートカードローン」、そして貸金業法に基づく借り換え専用ローンです。
◆金利0円中に返済されたお金は
ちなみに、金利0円期間中に返済されたお金は、基本的に全額元金の返済に充てられます。しかし、他社のATMを使用した場合には、利用手数料が108円から216円がかかります。ATM利用手数料が発生している場合には、まずは入金額からATM手数料の支払いに充てられ、その残額が全額元金の返済に充てられる順番となりますので、注意しましょう。
アコムの30日間金利0円のメリットとは、それはもちろん、もはや言うまでもありませんが、利息の支払いが無い点です。
消費者金融を選ぶとき、利用者によって相性が良い貸金業者と、逆にそうでない貸金業者があります。利便性やサイトの使い心地など、様々な面で自分にとって理想的な消費者金融を探すことが重要です。金利0円は、言わばそれらの「お試し」が出来る機会として重要なのです。
実際に借りてみないことには利便性の面、サービス面、感触等が分からない部分がありますので、金利0によって利息がかからないお試しでの借り入れが出来れば、気に入らなければさっさと払ってしまって、以後は使わなければ良いのです。
とはいえ、アコムの30日間金利0円サービスは、後発ながらごく平凡なものです。ノーローンでは、完済翌月ならば「なんどでも1週間無利息」であり、期間こそ短いものの、完済を繰り返す利用方法であれば利息負担を減らしたキャッシングの利用も可能となります。
また、消費者金融最大手としてアコムと双璧をなすプロミスでは、初回契約時においてはWeb明細利用登録と、メールアドレスの無料登録を行うと30日間無利息になり、更に利用中にはポイントプログラムによって、無利息キャッシングが利用出来ます。
アコムの無利息キャッシングが劣っているわけではありませんが、消費者金融最大手としての実力をもって、更なる金利0円のブラッシュアップを望みたいところです。