以前には大手の消費者金融ではプロミスしか行っていなかった無利息キャッシングも、今ではアコムの30日間金利ゼロサービスも行われているため、多くの方に利用され、浸透をしてきている印象を受けます。
借りてからや契約をしてから30日間が文字通り利息が発生しないため、初回の支払いについては利息負担がほぼ無いお得な借り方となります。しかし、30日が過ぎてしまえば通常通りに利息が発生し、次回以降は何らメリットの無い借り入れともなります。
ただ、「無利息キャッシングはお得」とはよく見る言葉ですが、単純な30日間の利息だけでなく、継続する契約として見た場合に実際にはどの程度のお得さなのか、金利換算で見た場合にはどれだけのメリットがあるのかについては、あまり触れられていません。
金利で何%もお得になる計算であれば、消費者金融選びをする際にも大きな材料ともなり得ます。また、無利息融資か低金利ローンかで迷っている場合にも、無利息キャッシングのパーセンテージがお得なようであれば、審査に不安が残る方が無理に銀行カードローンに申し込む必要もなくなるかもしれません。
元金残によって利息計算が変わるのであくまで参考情報となりますが、30日間の無利息と金利の関係について、詳しく見てみましょう。
多くの消費者金融では上限金利を18.0%としていますので、ここでは30万円を18.0%の年利で借りた場合として考えてみます。
上にも書きましたが、消費者金融も銀行も借り入れ残高によって利息が変わるので、深く計算をすると複雑になるため、分かりやすくするために単純な計算で進めていきます。
30万円を18.0%の年利で1年間借りた場合には、発生する利息は54,000円となります。借りてから一切の返済をしていない計算となるので、実際の支払い金額やプランとは異なりますが、1年間でこれだけの利息となります。
普段であれば54,000円の支払いとなる利息も、初回30日間の無利息期間があれば利息が軽減出来るようになります。金額や金利が同条件で30日間で発生しうる利息は4,438円となるため、30日間の無利息期間のあるキャッシングを利用した際には、1年間で発生する利息は「54,000円 - 4,438円」で49,562円となります。
軽減後の利息総額である49,562円は、元々の借りた金額である30万円に対してどれだけの金利から算出されるかを計算すると、16.52(%)となります。
つまり、30万円を1年間で支払い終えるのであれば、30日間の無利息キャッシングを利用すれば金利は16.52%程度での借り入れと同等となる計算です。単純計算のために実際の支払いとは異なる部分も多いですが、分かりやすい計算をすれば、16.52%となるわけです。
本来18.0%の金利での借り入れが16.52%となれば、金利差では1.48%もあります。ご存知の通り消費者金融では金利を1%引き下げるだけでも大変であり、銀行のカードローンであっても、利用先や金額によっては金額次第では17.8%の年利が取られる場合があります。
ただ、上記計算はあくまで1年での完済をした場合のものであり、返済期間が2年や3年ともなると、途端にお得感が失われます。2年間での完済なら17.3%、3年間なら17.5%、4年間で17.6%と、期間が延びるにつれて無利息の恩恵も薄れてしまうのです。
また、キャッシングは一度借りても返済をすれば、トラブルが無い限りは返した分がまた借りられます。返しては借りてを繰り返していれば、更に初回無利息キャッシングのメリットは薄れていきますので、あくまで初回限定、限られた期間で完済をする場合でないと年利換算での無利息キャッシングのメリットは意味を成しません。
借りてから1年や2年程度で返す予定が立っているなら、無利息キャッシングのメリットもそれなりのものとはなります。しかし、3~5年程度は完済までかかりそう、大きな金額での借り入れを考えているといった場合には、低金利のカードローンを検討すべきです。
大きな金額を借りれば30日間の無利息も金額が魅力に見えるもので、例えば200万円を上限金利の15.0%で借りたとすれば、利息分の24,657円が浮きます。2万円以上の浮くとなると無利息融資に飛びつきたくもなるものですが、200万円もの限度額なら銀行であれば更に低金利で借りられるケースが多いです。
キャッシングやカードローンの返済時にかかる利息は、借り入れ残高が計算に大きく関わるため、上記のような単純な計算では計れないのも事実です。詳しい計算については別ページの返済シミュレーションで行えますので、気になる方はそれぞれの条件で見てみると良いでしょう。
あくまで借り入れ先選びの一つの参考材料として考え、借り入れ状況や返済期間によっても大きく変わってきますので、最終的な判断はご自身で行うようにして下さい。