その昔、海外旅行といえば高嶺の花でした。クイズ番組の優勝商品が「夢のハワイ旅行」という時代もありました。
しかし今や、海外旅行は誰でも手の届くような身近な存在となっています。中には、国内旅行よりも安く行ける海外の国もあるのです。パッケージツアーをつかえば、かなり安い金額で海外旅行に行くことも不可能ではありません。
さらに、海外旅行をより身近にしたのが、格安航空会社の存在でしょう。これまでの航空会社とは明らかに異なるコンセプトにより、格安な航空券を実現させました。
旅行代理店のバーゲン商品というわけではなく、一年中安い価格の航空券で海外旅行に行くことができるのです。隣国往復で1万円台とする航空券も、決して珍しいものではありません。
それでも、やはり海外旅行にはお金がかかると気後れしてしまう方もいるでしょう。海外旅行に行く際には、ほとんどの人が飛行機を利用しますが、その航空券には必ずといっていいほど燃油サーチャージがかかります。
燃油サーチャージとは、燃料の高騰分を利用者に負担してもらおうとする、言ってみれば航空会社の都合のものです。燃油サーチャージの金額は今や高止まりしており、ヨーロッパ往復では非常に高い5万円前後もの金額になっています。
また、現地でもお金がかかるところがあります。アジアはおおむね日本よりも物価が安いので安心ですが、ヨーロッパでは日本よりも物価は高い場合が多いです。ホテルに宿泊するのにも、ビジネスホテルのようなところが1万円近くかかってしまったり、ファストフード店で1,000円くらいかかってしまうのもザラです。
これらの金額が積み重なると、決して無視できないような金額となってしまうのです。
お金がかかるからといって、ヨーロッパに行くことをあきらめたり、ヨーロッパでの活動を制限してしまうようなことをしてはいけません。現地に行かないと体験できないようなこともたくさんあるのです。
だからと言って、ない袖は振れません。しかし、旅行代理店ではそんな困ってしまった方々のためにある商品を用意しています。それが「トラベルローン」です。
トラベルローンとは、旅行代理店でかかるありとあらゆる商品を対象として、その金額を融資してくれるローン商品です。海外旅行にはクレジットカードとは言いますが、クレジットカードを持っていない人もいます。
カードを持っていなければお金の前借はできませんが、トラベルローンがあれば、旅行本体の分をトラベルローンでまかない、浮いた分をお土産代に回すなんてことも不可能ではありません。
トラベルローンは旅行に行く人なら誰でも申し込めるのかと言えば、そんなことはありません。トラベルローンと聞けばとても気軽な印象がありますが、ローンである以上は借金です。
トラベルローンに申し込んだとしても審査がありますので、その結果、融資をしてもらえない場合もありますし、そもそもトラベルローンに申し込めない人だっているのです。
トラベルローンに申し込めるのは、基本的に18歳以上の人です。18歳以上であれば、一応は本人名義で申し込むことは出来ます。ただしその場合、親権者が連帯保証人となる場合もあります。20歳以上となれば、特に連帯保証人を設定する必要もなく、本人名義で申し込むことも出来ます。
個人名義だけではなく、法人名義で申し込むことも出来ますが、その場合にはまた別のルールが適用されます。
お金を借りる際には、消費者金融でもトラベルローンでも、どうしても金利が気になります。お金を貸す方も、金利を設定しないでお金を貸せば手間がかかる分だけ損をしてしまいます。そのために各サービスともに金利を設定しますが、トラベルローンの金利についても理解をしておく必要があります。
金利に関しては旅行代理店によって設定金利が異なっていますが、例え同じ金額を借りるにしても消費者金融のキャッシングから借りるよりはお得な金利となっています。
さらに、学生には特別金利を設定している旅行代理店もあります。学生の場合、親権者が連帯保証人となることが求められてますので、返済に関してはあまり心配する必要がありません。
しかも学生の場合、留学で旅行代理店を利用することもあり、そうなるとかなり高額の融資が期待できます。多くのお金を借りてくれれば、低金利でも多くの利息収入が見込めるというわけです。
トラベルローンの返済については、分割払いが基本となっています。何回払いにするかはある程度自由に設定することが可能です。
ただし傾向として、支払回数が少なければ少ないほど適用される金利は低くなりますので、比較的少額の融資であれば、支払回数を減らして一気に返済をした方が利息負担の面で見ると、最終的にはお得になります。
結局、トラベルローンは紛れも無い借金ですので、常に返済の計画は立てておかなければなりません。どちらで借りるとしても返済時には借りたお金に加えて利息の支払いもありますので、返済を考慮して利用していかないと、支払いが出来なくなって困ってしまう状況に陥る場合もあります。