現在は空前の低金利時代です。巷では住宅ローンの借り換えによる負担軽減が喧伝されています。しかし、なんでも借り換えれば良いというものではありません。住宅ローンに限らずマイカーローンやカードローンなど各種ローンに共通することですが、借り換えを進めるにあたってはいくつかの注意点があります。
しっかりと知っておけば、住宅ローンの借り換えを大きなメリットを持って利用ができるようになります。金利だけに注目して簡単に選んでしまうのではなく、総合的に判断をして住宅ローンの借り換え先を決めるようにしましょう。
現在は空前の低金利時代です。巷では住宅ローンの借り換えによる負担軽減が喧伝されています。しかし、なんでも借り換えれば良いというものではありません。住宅ローンに限らずマイカーローンやカードローンなど各種ローンに共通することですが、借り換えを進めるにあたってはいくつかの注意点があります。
しっかりと知っておけば、住宅ローンの借り換えを大きなメリットを持って利用ができるようになります。金利だけに注目して簡単に選んでしまうのではなく、総合的に判断をして住宅ローンの借り換え先を決めるようにしましょう。
まずは、最も大切な点である総支払額の変化です。確かに現在は空前の低金利となっており、一頃の金利よりも1%以上低くなっています。
しかし、いつの時代も銀行によって金利や金利プランは様々でした。周囲の「借り換えが有利」という言を鵜呑みにするのではなく、本当に自身の負担が軽減されるのか、どのくらい軽減されるのかについて確認しましょう。
確認のためには、今の住宅ローン契約時に送られてきた「返済予定表」を見てください。万が一紛失をしてしまっているとしても、連絡をすれば再発行してもらえます。手元に「返済予定表」が用意ができたら、以下のポイントを確認してください。
【金利】
最も重要なのが現在、適用されている金利です。併せて、固定なのか変動なのかといった、金利タイプも確認しておきましょう。
【借入残高】
残高が多ければ多いほど、借り換えの効果は高くなります。
【残りの返済期間】
残りの返済期間が長ければ長いほど、借り換えの効果は高くなります。返済予定表の「完済日」から求められます。
【優遇期間】
変動金利型や固定期間選択型は、一定期間経過後に金利優遇幅が縮まることがあります。それがいつなのか、どのくらい金利が上昇するのかを確認しましょう。
これらのチェックを誤ると、借り換えをしても結局負担は軽減されなかった、ということも起こりかねません。
借り換えと言っても新たなローンを組むのですから、今までのローンを契約したときと同様の諸費用がかかります。借り換えによって総返済額が減少しても、諸費用と合算したときに負担増になったら意味がありません。それでは、どのくらいの諸費用が必要となるのでしょうか。
【印紙税】
借入額が1,000万~5,000万円なら2万円となります。
【保証料】
無料の銀行もありますが、借入額1,000万円あたり20~70万円程度かかることもあります。また、金利に0.2%上乗せされることもあります。
【融資事務手数料】
定額で一律3万円や10万円(+消費税)の銀行もありますが、定率で借入額1,000万円あたり10万円または20万円(+消費税)の銀行もあります。
【登録免許税(抵当権設定)】
借入額1,000万円あたり4万円の登録免許税がかかります。
【登録免許税(抵当権抹消)】
これは、借り換えだからこそ生じる、今までのローンの抵当権の抹消手続きの費用です。一律1,000円です。
【司法書士報酬】
抵当権設定と抹消を依頼する司法書士への報酬です。5~10万円程度です。
これらを合計すると、数十万円~百数十万円の諸費用がかかることが分かります。契約する銀行によって諸費用の金額は大きく変わるので、相談をしてみましょう。
一般的に保証料がかからない銀行は、その分だけ金利の負担が高い、または手数料が高い場合が多いです。ソニー銀行やイオン銀行の住宅ローンが代表的で、両行ともに保証料はかからずに金利に差がありますが、手数料の水準を見ると負担はほぼ横並びとなります。
案外見落としがちなのが、住宅ローンの借り換え審査です。審査に通らなければ、これまでの計算も所詮は絵に描いた餅になってしまいます。
しかし、現在まで毎月返済してきたのですから、借り換えの借入額は当初の借入額よりもずっと少なくなっています。それでも、審査が通らないといった状況はあり得ます。カードローンの審査でも似たことが言われますが、念のため確認をしておきましょう。
≫以下に該当する方は注意が必要
借り換えと言っても、今までのローンを完済するために新たなローンを組むわけですから、まったく新しく審査が行われます。上記の理由に当てはまるなら、要注意です。
住宅ローンの借り換えは、うまくいけば契約者に100万円以上の負担軽減をもたらします。安心して借り換えを進めるため、契約を行う金融機関を選ぶため、上記のそれぞれの内容は最低限の基本事項として知っておくと良いでしょう。
もちろんその他の細かな部分や、金融機関ごとのサービス面の違いによっても借り換えに適する借り入れ先が変わってきます。詳しい内容はそれぞれの窓口やコールセンターなどを活用し、しっかりと相談から進めるようにしてください。
最近では様々な借り換えローンが注目されています。住宅ローン以外にも頼れる借り換えローンもありますので、負担を今よりも減らしたい方は情報を集めてみましょう。